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家ネズミ

今回は,家ネズミのお話です。
前々回に書いたとおり,日本における家ネズミとはハツカネズミ,ドブネズミ,クマネズミの3種のことを言います。

今回は,このうち,特に都市部で害獣として問題となっているドブネズミ,クマネズミです。

●ドブネズミ

ドブネズミ


体長(頭から尾の付け根の長さ)は22~26cm,体重は最大のもので500gを超します。家ネズミ3種の中では最も大型で,獰猛なネズミです。
原産地はアジア中央部ですが,現在では世界各地に生息しています。
主に床や床下を移動して生活し,よほどのことがない限り高い所へは昇らないという習性があります。また,水がなければ生きていけません。

●クマネズミ

クマネズミ


体長は15~23cm,体重は100g~200g程度。
原産地はマレー半島からインド・ビルマにかけてのアジア南部で,主に木の上で生活しています。現在では全世界に分布しています。
垂直行動が得意なため民家の天井裏に生息しており,別名屋根ネズミ(海外ではルーフラット)と呼ばれます。
ドブネズミと違い,乾いたところが好きなネズミです。


●都会で増えるクマネズミ
1960年代,東京ではドブネズミが急速に増殖していきました。
それは,下水道の発達によってドブネズミの好きな湿った環境が増え,獰猛なドブネズミは下水道を伝って勢力を拡大したと考えられます。

しかし,高度成長期からバブル期にかけて,高層ビルがどんどん建つようになってから,東京のネズミ相は一変しました。

垂直移動ができないドブネズミは地面・地下でしか生息できないのに対し,屋根ネズミといわれるクマネズミは高層ビルを縦横無尽に行き来することができます。
しかもクマネズミは殺鼠剤に対して警戒心が強く,また殺鼠剤自体に強いために,無警戒に殺鼠剤を食べて死んでいくのはドブネズミばかりとなり,結果的にクマネズミが都市部で優占することとなったのです。

クマネズミは,電気やコンピュータの配線をかじってしまうので,ショートして火事を起こしたり,システムダウンの要因になったりして,都市部で問題となっています。

クマネズミを駆除するために都市部では殺鼠剤を使い続けました。その結果,殺鼠剤がまったく効かないクマネズミが登場しました。
その名も「スーパーラット」。
現在は,この「スーパーラット」を駆除するためのより強力な殺鼠剤を使っているとのこと。

きっとそのうち,その薬も利かない「ウルトララット」とか「スペシャルラット」とかいうヤツが登場することでしょう。

野ネズミその?

今回は,前回に引き続き,身近にいるのにあまり知られていない野ネズミのお話。

今日は,カヤネズミです。

カヤネズミ


カヤネズミは,関東より南の本州・九州に住む暖かい地方に生息する野ネズミです。
このカヤネズミの特徴は,何と言ってもその”小ささ”です。
日本でもっとも小さいネズミで,大きさは6cm(大人の親指程度),体重は6g(500円玉1枚分)しかない,おもわず頬擦りしたくなるカワユサです。
こいつらが住んでいる環境は,河川敷や里山の休耕田などの,ススキ,チガヤ,ヨシなどが生えている広い草原です。このような「カヤ原」に住むネズミなので,カヤネズミといいます。
ススキやチガヤの葉っぱを使って,地上から1.5mくらいの高さに下のような野球のボールくらいの丸い巣を作ります。
草の上に巣を作るネズミは,日本ではこのカヤネズミだけです。

カヤネズミの巣


このネズミは,チガヤやススキなどの生えるカヤ原が無いと生きてはゆけません。昔はたくさんあったカヤ原も,市街地化が進んで里山が住宅地に変わり,河川敷や土手はコンクリートで固められ,ものすごい勢いで消滅しつつあります。
しかも,カヤネズミは20mほどの範囲で一生を過ごすため,急激な開発から逃れることもできません。

カヤネズミがいなくなれば,カヤネズミを餌とする,モズなどの鳥やヘビもいなくなってしまい,生き物がたくさん生息する豊かな環境が失われるのです。

見た目には何にも居なさそうな草っぱらですが,小さなネズミを中心とした生態系がちゃんとあるのです。

近くにカヤ原があれば,探してみるとカヤネズミに出会えるかもしれません。

野ネズミその?

前回はちょっと特殊な地域のネズミのお話でした。
今日は,身近なネズミについて。

「野ネズミと家ネズミ」というイソップ童話をご存知でしょうか?

仲良しの野ネズミと家ネズミがいました。
ある日,野ネズミは家ネズミにオオムギとコムギをご馳走しました。
家ネズミは「こんな質素なものじゃなく,うちに来ればもっと美味しいものをご馳走するよ」といいました。
野ネズミは家ネズミの家に行き,チーズや蜂蜜や果物をご馳走になり,自分がいかにみじめな暮らしをしているのかを知って嘆きました。
しかし,家ネズミの住む家には人間が出入りします。
人間が部屋に入ってくると,食事の途中でも穴へ逃げなければ,見つかったら殺されてしまいます。
それを見た野ネズミは,「僕は人間におびえてビクビクしながら美味しいものを食べる生活よりも,怖い目にあわずにオオムギ,コムギを食べながらのんびり暮らすほうが幸せだ」といって,山へ帰っていきました。びくびくしながらぜいたくするよりは、質素にくらしてのんきに生きているほうがいい,
というお話です。

さて,この「家ネズミ」と「野ネズミ」はどう違うのでしょうか?
それは,種類が違うのです(←当たり前だろっ!!)

日本の家ネズミの代表種は,ドブネズミ,クマネズミ,ハツカネズミが挙げられます。わりと名前の知られたネズミたちですね。
最近は住環境が良くなって,家の中でネズミを見かけることは少ないですが,都市部ではこれらの家ネズミたちが,飲食店の残飯をあさり,高層ビルを縦横無尽に行き来して配線をかじってたりして,結構人様に迷惑をかけています。
駆除するための毒入り団子でも死なない,スーパーラットなるものまで出現しているネズミたちです。

一方,野ネズミは家ネズミ以外のすべてのネズミです。もちろん,都市部ではお目にかかれません。
日本に比較的広く生息している代表種は,ハタネズミ,アカネズミ,ヒメネズミ,カヤネズミが挙げられます。森や草地,田畑などに生息していますが,意外とマイナーなネズミたちです。

今日は,野ネズミのうち,日本で一番広い範囲にたくさん住んでいるのになかなか気付いてもらえない”アカネズミ”について。

akanezumi.jpg


アカネズミは,野ネズミの代表種で,北海道から屋久島まで生息しています。里山や自然の多い雑木林や森の中に住んでいますが,夜行性のためあまり人目には付きません。
市街化が進むと姿を消すので,地域の自然度をあらわす指標種となります。
体長は10?くらい。

地中に巣穴をつくり,冬に備えてクリやドングリを何十個と蓄える習性を持っています。
そのため,昔の人は,アカネズミの巣を見つけて,蓄えてある木の実ををごっそりとGETしたということです。
先人の知恵ですね。

新種のネズミ

鹿児島県徳之島に生息するトゲネズミという種類のネズミが,実は新種のネズミであることが分かり,「トクノシマトゲネズミ」と名づけられたそうです。

トゲネズミは,奄美大島・徳之島・沖縄本島の三島にだけ生息するネズミで,奄美大島に生息するものは「アマミトゲネズミ」,沖縄本島に生息するものは「オキナワトゲネズミ」といいます。
徳之島に生息するものはこれまでオキナワトゲネズミに近いとされていたのが,染色体や遺伝子,形態の比較検討の結果,新種「トクノシマトゲネズミ」として確認されたということです。
日本での新種の哺乳類の確認は,8年ぶり。
まあ,琉球列島には日本固有種(日本にしか生息しない種類)が多いことだし,特に大きな話題にはなっていませんが(^^;)

この3種のトゲネズミは面白い習性があって,ハブに襲われると60cmもジャンプして,ハブの攻撃をかわすことができるそうです。
ハブの住む島に生息するネズミらしい面白い習性です。
しかも,このトゲネズミの仲間はハブの毒に強いらしく,噛まれてもしばらくは死なないらしい。
しばらくは・・・ということは,結局死んでしまうのですが・・・
(ハブに噛まれると人間でも数十分で死に至ります)

ハブは,一旦獲物に噛み付いたて毒液を注入した後,一度口から獲物を離して,死んだことを確認してから食べるという習性があります。
ハブ毒に強いトゲネズミは,噛まれてしまっても,ハブが一旦口から離した隙に逃げてしまうのでハブに食べられずに済む,ということらしいです。
で,結局死んでしまうのですが,”食べられない”ということに何のメリットがあるのか・・・?
不思議です。

↓トクノシマトゲネズミ(西日本新聞より)ちょっと画像悪くてごめんなさい。

トクノシマトゲネズミ

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